秋季東京都野球大会一次予選観戦記
第12ブロックAゾーン 2回戦(対修徳高校戦)

10/9/18(土)於:修徳球場 (第20期 池本)
1 2 3 4 5 6 7 8 9 H E
雪谷
修徳 ×
 
 ご覧のように、金星を逸した大変惜しいゲームでした。
 試合は、序盤から母校が押し気味に進め、7回まで相手チームを4−0とリードし、ピッチャーTO君の出来から言って、ほぼ勝利を手中に収めたかと思われたゲームでした。
 
 2回表、味方は、一死後に六番のTO君が右中間二塁打を放った後、続くKA君がライト前にタイムリーを打ち、あっさりと先制しました。中盤の6回には、先頭の二番TU君がレフト前ヒットで出た後、二死三塁の場面で、五番TA君が右中間二塁打で1点追加し、続くTO君も左中間二塁打と連続長打でさらに1点を追 加しました。終盤に入った7回にも二死三塁の場面で、TU君がライト前にタイムリーを放ち、ほぼこれがダメ押し点と思われました。
 先発のTO君も絶好調で、7回まで完璧と言えるピッチング内容でした。投球は、低めによくコントロールされ、常にストライク先行で、勝負球も効果的に相手バッターに作用していました。7回までに相手に許したヒットは、内野安打とライト前の2本だけで、凡打のことごとくを内野ゴロに抑え、外野フライは1本もあ りませんでした。

 悪夢とも思われた終盤の逆転劇は8回に訪れました。TO君、開き直った相手打線の先頭の五番打者にライト前ヒットを許したものの、続く打者をセカンドゴロに抑え、一死二塁の場面で七番打者を迎えました。この打者もショートゴロに打ち取ったのですが、ショートのTU君、これをサードに投げましたが、送球がそれ て結果的にフィルダースチョイスとなり、一死一・三塁となりました。ここから相手打線は代打攻勢をしかけ、続く八番打者の時に、TO君ワイルドピッチでランナー二・三塁となりましたが、この打者をサードゴロに仕留め、ホームに突っ込んだ三塁ランナーを、NO君が刺しました。これで二死一・三塁となり、ほっとしたのも 束の間、ここからが悪夢の始まりでした。続く代打者にライト前に運ばれ1点を返されたのは仕方ないのですが、ライトのKA君、この打球を後逸し、一塁走者までもがホームに帰り、なおも打者走者さえも三塁に置くことになりました。続く一番打者にも右中間に運ばれ、ついに1点差まで追い上げられました。ここから、TO君の投球リズム は大きく乱れ始め、バランスを崩しながらの投げ急ぎが目立つようになりました。私も心の中で、「もっと間をおけ、自分の間合いで投げろ」と願いながら観ていましたが、大きく変わったゲームの流れは到底引き戻せるものではありませんでした。押せ押せムードの相手チームの勢いを止めることはできず、続く二番打者にも内野 安打を許した後のトドメは、三番打者の3ランホームランでした。二死からの大量失点に味方の反撃ムードはすっかり殺がれ、9回表の攻撃も三者凡退に終わりました。

 このような結果に対しては、観ていた私たち以上に選手たちは悔しい思いをしているのに違いありません。しかし、強豪修徳の肝を冷やすには充分な内容でした。崖っぷちまで追い込まれた修徳選手たちは、途中、一度は負けを覚悟した瞬間があったはずです。その意味でも、今回の敗戦は貴重な経験となったはずですし、 来春に大いに期待の持てる内容であったと思います。何しろ、チーム全体が若いですから、伸びしろは修徳以上にあるものと思います。 (第20期 池本)


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